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伏せた睫の長さ
2007-04-13 Fri 22:02

夜風に身を任せながら、眠る結愛の頬にある涙の後を撫ぜる。
少しずつ、以前のように昼間は涙を隠して笑むようになったけれど、夜はまだ静に涙を流す。
はぁ…と溜息をついて、遠くを見やる。

「わしは、冷たいんじゃろうか…?」

弟が慕い、蘇芳も結愛程ではないが好意を抱いていた者が逝った。
でも、彼の目から涙なんて一筋もでなかった。

「あの時に枯れ果てたか…」

血色の唇を自嘲の形に歪め、結愛をまた見つめる。
伏せられた長い睫は金に透けて儚げ。
失う事しか知らない子供はどれ程の悲しみを隠しているのか。



「せめて、良い夢を……」




いつだったか、こっそりと教えてくれた。

『あんな、にぃ。わしな、栗栖とジェラやんの事おかんとおとんみたいに大好きやねん』

でも、内緒やよ?
首を竦めて唇に人差し指を当てていた。
可愛らしくて、微笑ましくて、いつまでも幸せだと信じていたのに。


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