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非不可侵条約
2007-05-30 Wed 18:25

いつだってお前が正しかった

いつだってお前が俺を止めた


それは正当で

それは俺だって解ってて


でも、妙に苛立つんだ

なんでも解ってるようなその面(つら)が



苛立ちのまま殴り飛ばす。

人を喧嘩には向かない柔く繊細な手は、つい先程だけでなく、明らかに何度も何かを殴った事が窺い知れるほど、赤くなり血が滲んでいた。
白と紅の配色に誰もが悲痛気に眉を寄せるが、当の本人は気にした様子もなく己が殴り飛ばした男を睨みつけている。

「なんで止めた?」

「……」

「なんで止めたって聞いてんだよっ?!」

「…ぐっ」

自分よりも遥かに大きなその男の襟元を掴み壁に叩きつける。
男は苦しそうに息を詰めて、漸く言葉を発した。

「あな、たの…手がきずつい…て、しまうか、ら…っ」

苦しいはずなのに男は余裕を滲ませ、愛しげに己を掴むその手を撫ぜる。
ただそれだけの事なのに、ビクッと震え手の力を緩めた。
だが直ぐに、男の腹へと拳をめり込ませた。

「ぐあ…っぅ!」

「痛いか?」

「……っ」

「泣いてみたらどうだ」

そうしたら、許してやる。と、言外に含んで高慢的に云い放つ。
けれど男はふっと、口元を緩めて痛みも苦しさも微塵も感じさせない甘い声で囁いた。

「この程度で貴方の気が済むなら、幾らでも。ご主人様?」
出来るものならね。

――この男はいつもそうだ。

ドサッと音をたてて、男が落ちる。
依然、口元は笑んだまま。

「……気が逸れた。帰るぞ」

「貴方の仰せのままに」

その場に口に溜まっていた血を吐いて、男は隣に立つ。
手はちゃっかりと腰に回されている。

――この男はいつもこう。甘く囁いて絡めとる。

「行きましょうか、ご主人様」

「馴れ馴れしく触るな…」

「ダメですよ…」
 今度は貴方がナク番なんですから。

俺は泣きませんでしたけど、と付加えて。





ああ、腹が立つ

なんでも解ってるようなその面が

愛しいと思ってる自分に









久しぶりにこんだけ書いたかも…。

解り辛いかもですが、銀の過去話ですよー。
『男』は銀の右腕です。

イメージは、見た目は今時のちゃらちゃらしたおにーさん。
でも中身は狡猾で腹黒。銀の前ではどこかの執事のような丁寧な口調。
独占欲が強くて、ドSで銀らぶ。

こんな感じ?
『男』の方は恋愛感情でしたが、執着はあったものの恋愛ではなく…な感じ?

まぁ、時々過去話するんでこの二人の行方は徐々に明らかになる…といいですね(希望系)

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