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無垢な幼子。
2007-12-23 Sun 22:17


赤ん坊が可愛いのはね、精一杯そう在ろうとするから。
大切に大切に…そうして貰えるように、親の愛情を受けられるように。
手を伸ばして、指を掴んで、無邪気な瞳で愛らしく微笑んで。







       ――でも、本当にそれって無邪気なのかな?







『可愛いわねぇ、本当によく似合うわ』

『お人形さんみたいね』

『そうだ、今度からお着物は女の子の物にしましょうよ』



母さんと叔母さん達の高い笑い声。
そっと覗けば、傍に立ってにこにこと笑んでる半身。
着ている着物は赤地に鮮やかな白牡丹の…女の子の着物。
違和感がないくらい似合ってる。

でも、でも…ねぇ真白。本当は……










「イヤなんでしょう…?」

思わず口から零れた言葉。
僕の隣でお菓子を頬張ってる真白が、きょとんと首を傾げてる。

「なにがイヤなの?」
「…その着物」

ああ、といった風に笑って、またお菓子を口に運ぶ。
そして至極当然のように立ち上がって、一礼した。
いつの間にか手に持つのはお菓子から扇子に変わり、部屋が舞台へと様変わり。


真白はくるくると愛らしく、艶やかに、どんな淑女よりも淑やかに舞った。


気付かないうちに呆然と見惚れてて、真白が隣に戻って来た事すら気付いてなかった。
そんな僕にころころと笑んで、そっと口を開く。

「イヤじゃないよ、別に。
似合わない気はするけど、着物は綺麗だし、今更出し…」
それに…着てれば母さんが構ってくれるから。

声なき声が僕に届く。
双子だからかな?なんとなく…泣いてる君の声がいつだって聞こえて。

「ねぇ、真白…父さんと母さんの事、好き?」
答えは解ってる。でも…何故か聞きたかった。
きっと君は微笑んで云うんだよ。



『「大嫌い、だよ」』










赤ん坊って本当に無邪気なのかな?
愛されようと必死で、打算的で…
だからこそ…無垢で愛おしい


まるで 哀しい僕の半身のようだね


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